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企業理念の浸透

前回もお話しましたが、企業理念は簡単に浸透するものではありません。
人の意識や行動を変えることは簡単なことではありません。
企業理念が浸透するまで5~10年かかると言われています。

新しい取り組みを行うときは、「2:6:2の法則」がよく見られます。
肯定派2割
中間派6割
否定派2割
に別れると言われています。企業理念を取り入れても必ず否定的な社員がいます。その社員を肯定的にする方法は「2:6:2」ではなく、「8:2」にすることです。様子見の6割の社員を肯定派に入れ、肯定派を圧倒的多数にしてしまうのです。

そのような状態にするためには多くのことが必要ですが、以下の2点は特に大切です。
①マネジメント層の率先垂範
②OJTでの指導

前回のブログで、「経営者やトップマネジメント」と表現しましたが、ここではさらに広げて「マネジメント層」としました。マネジメント層とは管理職(一般には課長レベル)も含みます。一般社員が理念に沿った行動をしない言い訳の第一位は「トップや管理職がやっていないから」。
マネジメント層は一般社員からよく見られていることを自覚して、行動する必要があります。一般社員は、「マネジメント層=会社」が本気で企業理念に取り組む気があるのかどうかを見ています。

また、企業理念に沿った行動と言われても、どのような行動を取れば分かりません。そこで取り組み姿勢や行動の見本を示すのがマネジメント層の役割です。
そして、常日頃のOJTでの指導です。業務上の全ての指示を企業理念に結びつけて説明する必要があります。「なぜこの業務をするのか?」を企業理念に結びつけて説明します。企業理念の浸透は、言った回数と比例します。企業理念の浸透で大切なことは、コミュニケーションの質ではなく「量」です。何度、企業理念について話し合ったか、ということが浸透に結びつきます。

このように、理念の浸透にはマネジメント層の役割は非常に大きい影響があります。企業理念が浸透するもしないもマネジメント層次第です。
マネジメント層は企業理念をしっかりと読み込み、理解し、日々の業務においてどのような行動が理念に沿った行動になるのかを考え、行動に移し、指導に結びつけていく必要があります。

なお、否定派の人とは膝を交えて話してください。
彼らが何を否定しているのか理解できます。多くは誤解なのですが、その誤解を解くと意外とあっさりと行動してくれる場合も多くあります。