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企業理念の浸透には率先垂範が必要

会社で新しい取り組みを行う時は、「2:6:2の法則」について言われます。

全体の2割 = 賛成派

全体の6割 = 中間派

全体の2割 = 反対派

この割合は、会社と社員の関係によって変わります。会社と社員の関係が良ければ賛成派が多くなりますし、悪ければ反対派が多くなります。割合は会社によってまちまちであっても、原則的には、「賛成派、中間派、反対派」に別れます。

企業理念を浸透させる場合は、中間派の社員を賛成派に変えていく必要があります。

 

全社員を対象にした制度やルールを決める場合は強制でも構いません。

しかし企業理念の場合は、社員の心を動かす必要があります。強制ではお飾りだけの企業理念になってしまい行動に結びつかず、あちらこちらで企業理念に反した行動になり成果に結びつかないケースが非常に多いです。強制では人の心は動きません。

 

どうすれば中間派の社員を賛成派に変わるのでしょうか?

この層の社員は、「取り組みの内容」とともに「会社の本気度」を見ています。

取り組みの内容 = 企業理念の内容 = 自分にとってメリットがあるのか?

会社の本気度 = 会社幹部がどれほど真剣に取り組んでいるか?

 

最近は企業理念の大切さも、以前より言われるようになってきています。それを知っている社員もいます。

そのような社員は、会社がブームに乗って企業理念を決めたのか、本気になって会社を良くしようとしているのかを見極めています。

本気かどうかは、行動で判断するしかありません。有言実行しているかどうかです。違う言葉で言うと「率先垂範」です。

 

もっともダメなのは、「企業理念は大切だ」と言いながら、経営者や幹部が企業理念に反する行動ばかり取っている場合です。お客様や従業員は大切だ、と言いながら、会社の利益ばかりを考えて従業員を使い捨てにしているような社長では、誰もついてきません。

 

率先垂範をし続けていると、社員は「会社は本気だ。社長が頑張っているのだから、自分もやってみよう」と思い、行動を変えていきます。人の心を動かす、とはこういうことです。社員の心が動くまで、率先垂範し続けることが大切です。